
国立天文台野辺山宇宙電波観測所では、かつて「野辺山ミリ波干渉計」の10mアンテナ6台を移動させるため、専用のレールとアンテナ移動台車が使用されていた。アンテナの配置を変えることで、最大600m級の望遠鏡に相当する観測を行っていた。
巨大なパラボラアンテナを台車に載せ、観測所内の線路(軌間4,000mmという超広軌のレール)を使って移動させるという、鉄道とも天文設備ともいえる独特の仕組み。台車には積雪時に備えてスノープラウも取り付けられていた。ミリ波干渉計はすでに運用を終了しているが、アンテナや移動台車は野辺山に残されており、移動台車は2025年、稼働可能な状態に復活した。
天体観測のために「アンテナを列車のように動かす」という、国内でもまず見ることのない特殊な軌道設備。
